7月30日、「ミクロの世界を観察する探究型サイエンスワークショップ」と題し、いつでも(Itsudemo)・どこでも(Dokodemo)・誰でも(Daredemo)使える顕微観察技術を様々な分野に展開している株式会社IDDKの方々を講師としてお迎えし、ワークショップを開催しました。

まずは、今回の実験や研究で用いる観察装置についてご説明いただきました。生徒たちが体験したのは、半導体技術を活用したレンズレス顕微観察装置 MID(Micro Imaging Device) です。一般的な顕微鏡のようなレンズを使用するのではなく、光を感知する高性能なセンサーによって試料を観察できる最先端の技術です。生徒たちが日頃使用している2in1 PCに接続して利用することができます。MIDの特徴は、ピント合わせの必要がなく、広い範囲を高解像度で観察できることです。研究現場でも活用されている技術を、自らのPCで体験できることに、生徒たちも興味津々でした。

実習では、まず試料として「うま味調味料」の結晶を観察部に置き、その結晶が水に融解していく様子を観察しました。

観察部を丁寧に洗った後、次は醤油を一滴たらし、乾燥に伴って結晶が徐々に形成され、成長していく過程をリアルタイムで観察しました。変化の様子は写真や動画として記録することもでき、生徒たちは現象を見逃すまいと熱心に画面を見つめていました。
後半では、本校校舎2階のテラスにある屋上庭園から採取した水と、株式会社IDDKの研究拠点の一つである神戸の池の水を比較観察しました。そこには実に多様な微生物の世界が広がっていました。活発に泳ぎ回る動物プランクトン、ゆったりと漂う植物プランクトン、さらには動物プランクトンが植物プランクトンを捕食する様子まで、鮮明な映像として観察することができました。肉眼では見ることのできないミクロの生態系を目の当たりにし、生徒たちは生命の営みや自然界のつながりに改めて驚きの声を上げていました。

実習の最後には、株式会社IDDK代表の上野様より、現在進められている研究や今後の展望についてお話しいただきました。特に、宇宙空間という特殊な環境を活用したミクロスケールの研究や、生命科学・材料科学への応用など、最前線の研究をご紹介いただき、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けていました。

ワークショップ終了後も、生徒たちから宇宙研究や研究開発に関する質問が寄せられました。実際に宇宙実験で使用される機器の筐体に触れさせていただく機会もあり、「宇宙が思っていたよりも身近に感じられた」という声も聞かれました。

今回のワークショップは、最先端の顕微観察技術を体験するとともに、ミクロの世界の探究が宇宙研究へとつながっていることを学ぶ大変貴重な機会となりました。
以下、ワークショップに参加した生徒の感想の抜粋です。
・顕微鏡と同じくらい高精細な観察が、こんなに手軽にできることに驚きました。実際に観察しながら学ぶことができ、とても楽しかったです。
・結晶ができていく様子や微生物が動き回る様子をリアルタイムで観察でき、とても貴重な体験になりました。
・身近な調味料である醤油から美しい結晶ができることが特に印象に残りました。科学を身近に感じることができました。
・コンパクトな装置でありながら鮮明に観察でき、その技術力に感動しました。大きさの測定までできることにも驚きました。
・宇宙での実験や研究のお話がとても興味深く、最先端の研究が私たちの暮らしや未来につながっていることを実感しました。
・普段はなかなかできない最先端技術を使った観察体験ができ、科学や宇宙への興味がさらに深まりました。
本校のために素晴らしいワークショップをご提供くださった株式会社IDDKの方々に、心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

