12月14日、横浜国立大学とJICA横浜による連携講座の一環として「パラグアイ日系社会から多文化共生を考える」をテーマとしたワークショップが開催され、本校から中等部・高等部あわせて5名の生徒が参加しました。
本講座は、横浜国立大学都市科学部の研究室が中心となり、半年間かけて準備されたプログラムをもとに、中高生が「日系社会」や「多文化共生」について主体的に考える学びの場を提供するもので、パラグアイ日系社会について現地調査の成果も踏まえた講義が行われ、参加者は具体的な事例を通してテーマに対する理解を深めました。

ワークショップの前半では、アイスブレイクやクイズを通じて参加者同士の緊張をほぐし、後半ではグループに分かれてディスカッションと模造紙を用いた協働作業を実施しました。大学生がファシリテーターとして各グループに入り、世界、日本、日系社会、多文化共生といった多角的な視点から意見交換が行われました。

参加した生徒たちは、互いの意見に耳を傾けながら、時に生じる意見の違いにも向き合い、対話を通じて考えを深めていきました。限られた時間の中でも、対話によって視野が広がり、思考が深まっていく過程が随所に見られました。
講座の最後には各グループによる発表が行われ、担当教授からは「多文化共生には唯一の正解はなく、立場や背景によって見え方が異なること」「まずは自分自身の前提や特権に気づき、考え続けることが重要である」との総括があり、参加者一人ひとりが今後も問いを持ち続けることの大切さが示されました。
参加校の教員からは、「大学の教室で、大学生とともに少人数で学ぶ貴重な機会だった」「生徒たちが高い集中力で主体的に取り組んでいた」といった声が寄せられました。また、生徒からも「視野が広がった」「他校の生徒と意見交換できたことが刺激になった」など、多くの前向きな感想が聞かれました。本講座を通して、世代や立場を越えて共に学び、考えることの意義が改めて確認されました。今後もこのような学びの機会を通じて、多文化共生や国際社会への理解を深めていくことが期待されます。
改めて、このような機会を設けて下さった横浜国立大学 、JICA横浜のみなさま、また共に意義ある時間を過ごしてくださった参加校の先生方、生徒のみなさんに感謝いたします。

