高等部1年生は、11月21日~23日に3日間の研修旅行を実施しました。広島での平和学習に始まり、江田島・周防大島での民泊体験、そして宮島での文化学習と、盛りだくさんの内容となりました。生徒たちは歴史に向き合い、地域の温かい方々と交流し、多くを学んだ3日間でした。
1日目 広島での平和学習
新横浜駅に集合した生徒たちは新幹線で広島へ。
最初の研修先は 広島平和記念資料館 です。
資料館では、戦争と原爆がもたらした悲惨さを伝える展示を見学しました。
さらに、幼い頃に被爆された滝口様から講話を機会をいただき、生徒たちは深く心を揺さぶられました。
生徒の感想には次のようなものがありました。
「家族が亡くなる場面を想像すると胸が痛くなりました。80年前にこんな悲惨なことがあったと思うと、戦争を絶対に繰り返してはいけないと強く感じました。」
「生の声で直接聞いた体験は、映像より重く響きました。平和は当たり前ではないと実感しました。」
見学後は平和公園周辺を班ごとに散策し、被爆の痕跡と復興した街の姿を自分の目で確かめました。
その後、江田島・周防大島の各地域へ移動し、入村式を行いました。
2日目 民泊体験での学びと出会い
2日目は、各家庭での 民泊体験 に参加しました。それぞれに島の暮らしや文化に触れながら、地域の方々との交流を深めました。
実際に行った体験の一部をご紹介します。
■ みかん収穫体験
島の名産であるみかんを収穫し、農家の方から育て方や収穫の工夫などを学びました。
「自分で採ったみかんがとても甘かった」「農家の仕事の大変さを知った」という声が聞かれました。
■ 地元料理づくり(広島風お好み焼きなど)
本格的にお好み焼きづくりをキャベツを切るところから体験しました。
苦戦しながらも自分で作った料理の味は格別だったようです。
■ 釣り体験・魚の調理
海に囲まれた島ならではの体験。
釣れた魚は自分でさばくことを教わり、夕食のおかずに舌鼓を打ちました。
■ 星空観察
夜には、都会では見られない満天の星の下で静かな時間を過ごしました。
「言葉にできないほどきれい」という声がこぼれました。
■ 五右衛門風呂・火おこし
薪割りや火おこしなど、昔ながらの生活文化を体験。
「お湯に入れるありがたさを感じた」との感想も寄せられました。
■ 民泊先のご家庭との交流
どの生徒からも共通して聞かれたのが「家族のようだった」という言葉です。
「最初は不安だったけど、家族みたいに接してくれて、本当に幸せな時間でした。」
「帰り際、ずっと手を振ってくれて涙が出そうになりました。また必ず会いに来たいです。」
普段の学校生活では得られない、人との温かい関わりを体感した1日となりました。
3日目 離村式・宮島研修
最終日の朝は 離村式 を行いました。
お世話になった民泊先の方々へ代表生徒が感謝の言葉を述べ、別れを惜しむ姿が多く見られました。
その後、宮島へ移動し全クラスが再集合。
混雑のため厳島神社への参拝は叶いませんでしたが、鹿とのふれあい、商店街での食べ歩き、海を背景にした写真撮影など、短い時間ながら充実した研修となりました。
今回の研修旅行を終えて
旅行後の振り返りには、
「平和は過去を知り、未来へ引き継ぐ努力の上にあると気づいた」
「自然と人の温かさに触れ、自分の世界が広がった」
「挑戦すれば新しい景色が見える。次の修学旅行も楽しみ」
といった感想が寄せられました。
これらの声からも、生徒たちが研修旅行を通して大きな学びを得たことが読み取れます。平和学習、島での暮らしと人の温かさ、自然の美しさなど、
この3日間で多くのことを学び、心の成長にもつながる貴重な経験を積みました。


