8月6日に、アステラス製薬株式会社および株式会社リバネスのご協力をいただき、「ひとりひとりの“健康”について考えよう」をテーマとしたワークショップを開催いたしました。創薬や医療の現場に関する理解を深めるとともに、科学技術への興味を喚起する探究的な学びの時間となり、参加生徒にとって大変有意義な機会となりました。
当日は、本校の中等部1年生から高等部2年生までの生徒に加え、東京都大田区の羽田国際高等学校からも高校1・2年生7名が参加し、他校との交流の場としても充実した時間となりました。
【Lesson.1】人体の不思議を体感👀
ワークショップの導入として、「目」と「脳」の不思議な関係性を学ぶ活動から始まりました。紙を丸めてできた円筒を右目にあて、左目には手をかざすことで、脳が“見えていないはずのもの”を合成して見せる「錯視現象」を体験。視覚情報がどのように脳で処理されているかを、身をもって実感しました。
次に、人体内で行われている化学反応「代謝」について理解を深めるための実験を行いました。ブタの肝臓を用いたカタラーゼ実験では、体内での酵素のはたらきを観察。さらに、腎臓のろ過機能をモデル化した実験として、家庭用ろ過器「クリンスイ」を使ったジュースのろ過を行いました。
生徒たちは、肝臓と腎臓の重要な役割について、実験を通して楽しくかつ実感をもって学ぶことができました。
【Lesson.2】「けんこうすごろく」で“自分の健康”を考える 🎲
人体の仕組みと複雑さを学んだあとは、日常生活と健康の関わりについて理解を深めるために、「けんこうすごろく」に取り組みました。このすごろくを通して、日々の選択や行動が自分の健康にどのような影響を及ぼすのかを実感し、病気やけがをどう判断・対応するかについても考える機会となりました。
【Lesson.3】もし、自分が重い病気にかかったら…🧠
自分の行動と健康の関係性について学んだあとは、「もし自分が重い病気になったら、どのように受け止め、向き合っていくか?」という問いに向き合いました。医療的な選択肢だけでなく、生き方や価値観の違いにも目を向けながら、判断の多様性について考える時間となりました。生徒たちは、意見を共有し合いながら、自分自身の「健康観」について深く考察。唯一の正解がない中で、互いの意見を尊重し合う姿勢が印象的でした。
【Lesson 4】アステラス製薬の社員の方と歓談💊
ワークショップの締めくくりには、本校にお越しいただいたアステラス製薬の社員の方々との歓談の時間が設けられました。医療業界の仕事や創薬研究のリアル、進路選択やキャリア形成の実際について、貴重なお話を伺うことができました。社会で活躍する大人との対話を通じて、将来を具体的にイメージする良い機会となりました。
生徒たちの感想(抜粋)
・とても説明がわかりやすく、実際にやってみるものも多くて楽しかったです。新たな気づきや自分を変えるチャンスを与えてくださってありがとうございました。
・真剣に健康について考える機会が今まであまりなかったので、いろいろな人の意見が聞けて楽しかったです。
・私は薬学系の道に進みたいなと思っていたので、将来のことについて考えるきっかけとなりました。
・「けんこうすごろく」が最も印象に残りました。同じ症状は2回目以降に症状が重くなる所や、生活習慣を良くすることで症状の出る確率を減らすなど、現実に当てはめて考えることができ、とても工夫されていると感じることができました。
・実験からすごろく、ディスカッションまであり、健康のことを考えられた時間でした。具体的にアステラス製薬がどんなことをやっているのかを知ることができました。
アステラス製薬株式会社さん、株式会社リバネスさん。楽しいワークショップをありがとうございました!