子どもたちとクリスマス会の劇を作り上げていく過程をご紹介しています。
⭐︎子どもたちの葛藤
クリスマス会の劇を作り上げていく中で、全員が思った通りにいかないこともありました。
ます、演じる役決めの時には、人数に偏りがあったため、人数が多い役から少ない役に移動してくれる子がいました。移動してくれた子はクラス全体のことを考え、最初にやりたいと思った役ではないものに自分から移動してくれました。こうして周りのために動いてくれる子がいることで劇あそびが成立します。また、お話の中で4つの「対決」があります。誰かが勝って、誰かが負けることになります。「負けるの嫌だな。」と少しやる気をなくす子がいましたが、そうやってお話が成り立っていくことを知ると共に、違う場面で勝つことで納得してくれました。
この様に、思った通りにいかないことがあった時に葛藤する姿も見られましたが、みんなで協力して作っているお話であることを考えたり、お客様から見たらどう見えるか考えたり、物事を少し客観的に考えられるようになってきたように思います。
⭐︎せりふや動き決め
役が決まったら、春夏秋冬の季節ごとに練習をしていき、子どもたちとせりふや動きを考えました。
自分たちで作り上げてきたお話なので、劇あそびの初めの段階から話の流れが頭に入っており、物語の世界観を楽しめている子が多かったように思います。
せりふについては、最初はそれぞれの「言いたい」という気持ちを大切にしていたため、その場その場で子どもたちが考えたせりふをバラバラに言っている状況でした。そこから、劇あそびを進めていくうちに、お客様によく聞こえるように役ごとにせりふを一緒に言えるよう、揃えていきました。
自分の役割の時には大きな声でせりふを言ったり動き方を意識したり、自分の出番ではない時も友だちの出番を応援し、どの場面も菊組みんなで作ってきました。初めは長い時間かかっていた劇あそびが、少しずつスムーズに進むようになり、劇あそびが徐々にまとまってきました。
段々と上手くできるようになってきた練習の後、「気持ちよかった!」と舞台で演じた感想を答える子もいました。



⭐︎大道具、小道具作り
大道具や小道具を作り進めていくと、気持ちが盛り上がってきます。
役の時に着けるお面は、「うさぎは耳が長い」「しろくまは耳が小さい」など生き物の顔や体の構造を図鑑やイラストで見て、お客様から見ても分かることを意識しながら画用紙に一から自分で描きました。(子どもが作るのが難しく、教員が作った物もあります。)
アリ役の子は、アリを描くのに頭、体、おしりの3つを表現するのが難しかったようですが、お客様に分かるように頑張って描きました。色を虹色にしたことがアリチームのこだわりのようです。
大道具作りでは、絵の具の活動も楽しみました。袖をまくる、紙の真ん中から塗って外側に広げていくなど、洋服が汚れない方法も意識して行いました。(それでも絵の具がお洋服やスモックに沢山付いてしまい申し訳ありません。お洗濯ありがとうございました。)
小道具・大道具作りも楽しく作り、菊組のお話の世界もより一層盛り上がってきました!お話や舞台に使う道具、一つひとつ自分たちで作り上げていくことで、子どもたちのやる気が増していくことを感じました。













