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校長 江川 昭夫からのメッセージ
WEB校長室

2021.09.11 WEB校長室

校長メッセージ【第47回】 ~「レジリエンス(Resilience)」とは?~

みなさん、こんにちは。校長の江川です。

 

9.11。米国の多発テロから20年が経過しました。当時の日本人の犠牲者の話です。

襲撃されたビルの上の方の階に、富士銀行(現在の「みずほ銀行」)の米国支社が入っていました。勤務していた上席である日本人12名。自分たちは残るから、みんなすぐに避難するようにと指示をしました。アメリカ人をはじめとする他の従業員は無事避難でき、助かったそうです。残念ながら、12名の日本人の方々はみな犠牲者になられました。

 

私は、当時、東京私学中高男子校に勤務していました。教頭になって二年目のことです。その12名の中に、勤務していた学校の卒業生が含まれていました。マスコミから在籍の確認と卒業アルバムでの本人の写真の提供を依頼されました。ご家族から許可を得て、対応したのが私です。

 

毎年、9月11日になると深い悲しみに襲われるとともに、平和のありがたみをひしひしと感じます。犠牲になられたすべての方々に哀悼の意を表したいと思います。

 

さて、学内では、オンラインと対面のハイブリッド授業が始まりました。

 

政府は9月12日までとした緊急事態宣言を9月末まで延長しました。

 

それに伴い、本校でも、月末まで現在の方針である分散登校と短縮授業を継続するものとします。ただし、高3については大学受験の準備のため登校日や最終下校時刻などに配慮しました。

 

9月の文化祭は中止にせざるを得なくなりました。昨年のようにオンラインで開催するなど、みんなでアイデアを出し合っていきましょう。昨年の経験を経て、やれることは創意工夫で広がっていくはずです。

 

何度も繰り返します。「自分とみんなの命を守るため」には、まず、自分が感染しないこと、そして、感染を持ち込まないことです。そのためにすべきです。登下校時や在校中の行動について、不織布マスク着用、こまめな手洗い、「密」の回避、黙食の徹底等、引き続きこれまで以上の感染防止に努めてください。

 

さて、パラリンピックも9月5日に閉幕しました。9月1日にパラリンピックに射撃の選手として初出場した本校OGの水田光夏さんは、決勝進出はなりませんでした。試合後のインタビューでは、3年後のパラリンピック出場を目指すと前向きでした。水田さんにも、二人三脚で歩んでこられたお母様の水田光美さんにも、まずはお疲れ様でした、と心からねぎらいの言葉を申し上げたいと思います。

 

「パラリンピック 射撃 水田光夏 母とともに3年後へ」(NHK オリンピック・パラリンピックサイト)

https://www3.nhk.or.jp/news/special/2020news/special/article_20210902_01.html

 

「失ったものを数えるな、残されたものを最大限生かせ」

これは、”パラリンピックの父”と呼ばれる医師ルードウィッヒ・グットマン博士の言葉です。とても素晴らしい言葉です。

水田さんをはじめとした選手たちは、できないことではなく、できることを考えて、その「できること」を磨いて、磨いて、今回の舞台に立った方々です。メダルの有無に関係なく、私にはどの選手のみなさんも輝いて見えました。

 

前の校長メッセージ【第46回】で、「東京オリンピック、パラリンピックの真の勝者は、1年延期に気持ちを落とさずにモチベーションを保ってトレーニングを積み、目標に立ち向うことのできた選手」と述べました。言ってみれば、『「折れない心」が大切』ということだ、と思います。

 

コロナ禍の中では、「レジリエンス(Resilience)」という言葉も注目されているようです。レジリエンスは、回復力、復元力、復活力といった意味です。すなわち、今回のようなパンデミックに直面したときに、跳ね返して生き抜く力といった意味になると考えられています。

 

いずれにしても大切なことは、まず、人として軸を持つこと、持とうとすることだと、私は思っています。建学の精神である「独立自営」は、まさに自分自身の力で立つ、自分の軸を持つといった意味が含まれます。そのうえで、校訓「正直・親切・勤勉」は、それを実現する人間性です。

 

人間はいつでも気力体力万全というわけにはいきません。時には休みつつも、ぶれない軸と人間性を持って、目標に立ち向かってもらいたいと思います。

 

このメッセージを書いているとTVから「NHKみんなのうた “スナビキソウ”」が流れてきました。うたは遥海、作詞Soflan Daichi、作曲安岡洋一郎、映像アニメ(今林由佳/補助:鈴木沙織)。歌もアニメーションもとても素晴らしいと思いました。

 

以下はHPからの引用です。

 

「塩辛い砂浜でも健気に咲く白くて可憐な“スナビキソウ”。厳しい環境の中でも決して諦めずに自分のやるべきことに邁進する人々の姿と重なるような花がテーマになっています。このうたを歌い上げるのは、みんなのうた初登場の遥海さん。日本とフィリピンの生活で培った様々な音楽的バックグラウンドを持ち、豊かな感情表現を歌声にこめています。
聴く人の心に寄り添う歌唱と今林由佳さんの温かみがある映像で、優しく癒しを感じる時間をお届けします。

 

【アニメーション/今林由佳さんより】

遥海さんの伸びやかな力強い歌声に励まされながら「足元に厳しさを感じても、未来を明るく信じて進むことのできる命の力強さ」に気付かせてくれる楽曲だと思いました。
映像では心象の映像化を軸に、“命の化身”となる妖精が登場します。妖精は「どんな花を咲かせられるのだろうか」と形や色を様々に想像しますが、やがて「私の咲かせられる花はこれだ」と自分の個性や夢を発見します。
それぞれの花が異なること、その豊さに輝きを感じ、じぶんの花を大切に笑顔で立ち上がりたい。そんな思いを重ねて作らせて頂きました。」

https://www.nhk.or.jp/minna/songs/MIN202108_02/

 

9月に入り、急に涼しくなりました。体調管理を第一で、自分のできることを、しっかりと磨いていきましょう。

 

中等部・高等部 校長 江川昭夫