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校長 江川 昭夫からのメッセージ
WEB校長室

2021.02.14 WEB校長室

校長メッセージ【第35回】~人は<まだら>にではあるが、確実に成長していくもの:「入学ガイダンスの歓迎の言葉」から~

みなさん、こんにちは。校長の江川です。

2月13日(土)午後、この4月からの中等部新入生「入学ガイダンス(生徒・保護者対象)」を開催しました。今回は、私からの歓迎の言葉を取り上げます。

 

入学ガイダンス 校長挨拶(午後の部:受験入学者対象)

皆様 こんにちは。

見事、栄冠を勝ち取った6年生の皆さん。合格おめでとうございます。ようこそ森村学園へ。ここに至るまでには、さぞかし辛い日もあったことでしょう。よくぞここまで頑張りました。正式には4月になってからですが、今日から皆さんは森村学園の一員、私たちの仲間です。共に頑張りましょう。

保護者の皆様は影になり日向となって支えて来られました。

お喜びもひとしおの事と存じます。大変お疲れ様でした。ご子息・ご息女と共に歩まれた私立中学校受験が、こうしてゴールを迎えました。これからは私たち教職員と共に、更に次のステップに向かって一緒に進んで参りましょう。どうぞよろしくお願い申し上げます。

長い受験生生活の中で、中学生になったら「あれをしたい、これもしたい」とたくさんの夢を抱いているに違いありません。それがようやく実現できる時がやってきたのです。努力の結果として、今の、この喜びや思いがあるということを決して忘れないで下さい。この経験は一生の宝物です。

皆さんの、「やりたい・挑戦したい」という思いを叶える環境が森村学園にはあります。私たちは、そのような思いを胸に成長するあなた方を、6年間しっかりと見守っています。素晴らしい時間を森村で過ごして下さい。

さて今はまだ6年生の皆さん。

中学生になるのは4月からですが、中学生になるとどのような心構えが必要か考えたことはありますか。小学生と中学生とでは、皆さんを見る周囲の人々の目が、随分と変わってきます。不思議と言えば不思議、当たり前と言えば当たり前なのですが、3月までは子供料金で電車やバスに乗れるのに、4月からはいきなり2倍のおとな運賃になります。考えてみれば妙な話です。いきなり身体が大きくなった訳ではないし、ほとんどの人は年齢も変わらないのに。お隣の中国ではそのようなことではないそうです。地域にもよるらしいのですが、身長が130㎝を越えたら、無料だった運賃が有料、つまりおとな運賃になるのだそうです。背の高い人は損ですね。

今、ラッキーと思った人はいませんか。世界には様々な国があります。日本の常識は他国の非常識ということもたくさんあります。ほかの国はどうなっているのか、興味がある人は、調べてみて下さい。

さて、日本では中学生になると、交通機関が、いきなり皆さんをおとな扱いするようになるわけです。きっとご家庭でも、「もう中学生なのだから」とか「大人なのだから」と言われる機会が増えてくることでしょう。

ところが一方で、今は最上級学年として、お兄さん・お姉さん扱いされている皆さんが、4月からは、最も年下の下級生として、子供扱いされることがあります。つまり、あるときは大人扱い、またあるときは子供扱いです。これには戸惑う人も出てくるに違いありません。「大人って、自分の都合によって、自分たちの扱いを変えるんだよな。言っていることが矛盾しているよ」と反発する人も出てくるかもしれません。

しかし、それには訳があるのです。

子供はある日突然大人になるのではありません。長い時間をかけて少しずつ大人になっていきます。普通は、身体が先に成長し、後から心が成長していきます。勉強も、はじめに日本の言葉を覚えて、外国語はあとから身につきますし、算数が数学になって、それが理科と結びついて、難しい宇宙船の軌道も計算できるようになります。好きな分野は大人並みの、いや大人以上の知識を持っている人も、やっていることはまだ子供というように、人の成長は実に複雑で<まだら>なのです。

皆さんは、今大人の入り口に立とうとしています。これからわくわくするようなたくさんの経験を通して、社会に役立つ立派な大人に成長していくのです。森村での6年間は、そういう大人への階段という、人生にとって最も大切な時期となることでしょう。だから、大人扱いされても、子供扱いされても、それぞれが今の自分の到達点なのだと振り返ってみるといいですね。私たちはあなた方を時に大人扱いし、時にまだ子供だなと励ますと予告しておきます。

そんな4月が早く来ればいいなと思います。とても楽しみです。

保護者の皆様。

今こうして見ていると、お子様達は、たいへん良い顔をして私の話を聞いてくれています。保護者の皆様にとっても、この時期のことは生涯忘れられない思い出となることでしょう。それほど、私立中学入試というものは、人生において印象深い大きな出来事だと私は思います。

しかし、お子様の成長はこれからが本番です。中高時代の6年間は、おそらく山あり谷あり、様々な出会いがあり、出来事が待っていることでしょう。お子様の成長を頼もしく思うこともあれば、また悩む時もあるかもしれません。そのようなとき、今日の私の話を思い出して欲しいのです。『人は<まだら>にではあるが、確実に成長していくもの』です。森村の先生方はそのことがよく分かっています。悩むことがあれば、どうか先生方と相談して下さい。

ご家庭と学校が共に協力しあって、お子様の成長を見守っていきましょう。そして、本校の創立者森村市左衛門先生が大切にした「独立自営」の精神を身につけた人物となるよう、また、人に対しても自分に対しても「正直」で、他人には「親切」、自己には厳しく「勤勉」な人となるよう、お子様を共に導いて参りましょう。

簡単ではありますが、私からの歓迎の言葉とさせていただきます。

合格、誠におめでとうございます。

森村学園中等部・高等部 校長 江川 昭夫