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校長 江川 昭夫からのメッセージ
WEB校長室

2021.02.06 WEB校長室

校長メッセージ【第34回】~さだまさしさんの「ひと粒の麦 ~Moment~」~

皆さん、こんにちは。校長の江川です。

1月25日(月)~30日(土)のリモート授業、中等部入試期間の自宅学習も終了し、2月5日(金)から登校が始まりました。みなさんも、クラスメイトや先輩、後輩たち、先生方と会える喜びを感じていることと思います。

もちろん、リアルで交流するためには、何よりも安全管理が大事です。密を避けること、マスクをすること、手洗い、うがいをすること。これは自分のためであり、家族のためであり、友達のためであり、生活のなかで関わる全ての人のためです。

現在の快不快ではなく、先々のことを考えて、そして周囲の人の安全を考えて行動する。森村学園で学ぶみなさんにはそうした知性と自律心が備わっていると信じています。少し柔らかく言うならば「気立ての良さ」が感じ取れそうにも思います。みなさんが育っているご家庭教育からも醸し出されるものがあり、校訓「正直・親切・勤勉」」をもとに育っているのであれば、申し分ありません。

さて、昨年の12月に、歌手のさだまさしさんが、医師の中村哲さんに捧げる歌を発表されました。「ひと粒の麦~Moment~」という歌です。1月11日(月)に、NHK総合『おはよう日本・祝日特集 “私にできることを為せば良い” さだまさしが歌う 中村哲医師からの贈り物』という番組でも紹介されていましたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。私もその番組で、この歌を知ることができました。

「人のために生きた人」というと、私の脳裏に真っ先にこの中村哲さんが浮かびます。

中村哲さんは35年もの間パキスタンやアフガニスタンで医療活動を行い、アフガニスタンではカカ・ムラド(ナカムラのおじさん)と呼ばれるほど親しまれ、尊敬された方です。

医療活動だけでなく、水路があれば多くの病気と難民を救えるとして井戸を掘り、川から砂漠まで25キロを超える用水路を作って生活の基盤を整え、さらに現地の住民が自分で用水路を作れるようにと学校も作りました。

医師、技術者という肩書を超え、持てる知識、能力すべてを使った活動で、「人間をケアし、支えてくれた人」とまで言われた方です。

中村さんは、2019年にアフガニスタンで武装勢力に銃撃され、73歳で亡くなりました。このニュースはすぐに世界中に広まり、中村さんの功績や人柄をしのんだ方々から、たくさんの追悼の言葉が送られました。

中村さんについてはとてもここでは語り切れませんが、西日本新聞の記事がありましたのでご紹介します。

【中村哲という生き方】(上)「誰もが行きたがらぬところへ」

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/572753/

【中村哲という生き方】(中)ニホンオオカミと呼ばれ

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/573015/

【中村哲という生き方】(下)「ナカムラ学校」魂 脈々と

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/573141/

中村さんはクリスチャンでしたから、さだまさしさんの歌のタイトルは、新訳聖書の一節である「一粒の麦地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん、もし死なば多くの実を結ぶべし」に由来するのかもしれません。

中村哲さんは彼の地で麦を撒き続けた人です。そしてこの歌によってたくさんの人が中村哲さんを知り、また歌を知ることで中村哲さんがいつまでも記憶される。さだまさしさんのこの歌は中村さんの残した麦の一つであり、またさらにこの歌が多くの実を結ぶ一粒の麦となるのだと、私は感銘を受けました。

「ひと粒の麦 ~Moment~」の歌詞の一節をご紹介いたします。

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「ひと粒の麦 ~Moment~」(作詞:さだまさし)

ひと粒の麦を大地に蒔いたよ

ジャラーラーバードの空は蒼く澄んで

踏まれ踏まれ続けていつかその麦は

砂漠を緑に染めるだろう

戦に疲れ果てた貧しい人達には

診療所よりも一筋の水路が欲しい

水があればきっと人は生きられるだろう

諍いを止める手立てに

Moment

薬で貧しさは治せない

Moment

武器で平和を買うことは出来ない

Moment

けれど決して諦めてはならない

 

是非一度、さだまさしさんの「ひと粒の麦 ~Moment~」を聴いてみて下さい。

まだまだ寒い日が続きます。気を引き締めて、毎日を大切に過ごしていきましょう。

森村学園中等部・高等部 校長 江川昭夫