皆さんこんにちは。校長の江川です。 夏休みが終わりました。第二学期が始まります。新型コロナウィルス感染症の流行により、「新しい生活様式」が求められる中で、感染者数の拡大を防ぐために、次の大切な三つの約束事を励行してください。
①決まりごとは素直に受けてとめ、絶対に守ること。
②決まりごとを励行していない人には勇気をもって注意すること。
③先生方は「決まり事」を何度も口酸っぱく指導することになります。それは皆さんの大事な命を預かっているからこその指導です。「うるさい」などと絶対に思わないこと。
ICTを活用した学校生活が進み、リモートにも慣れつつある皆さんに、再度お伝えしたいことがあります。8月27日(木)に、「教育のICT化が加速する今、皆さんに訴えたいこと」を発信しました。主旨は、「①SNS等の利用方法を誤らないでください。②皆さんのSNS等の利用方法が世間から問われた場合、多大な責任が伴うものであること認識しておいてください。③「ICT教育 生徒ルール(2020年度)」を再確認してください。」です。
8月最初と最後の2週間に行われたオンライン(リモート)授業はいかがでしたか?リモートとリアルが混在した学校生活は、これからの学校生活のスタンダードです。
1学期の終業式でお話しした『リモートとは~「時間の支配者」になること~「自学自習のススメ」』を覚えていますか?その中で紹介した「時間の奴隷から支配者へ」は実践できましたか?
「時間の奴隷」を克服し、「時間の支配者」になれたでしょうか? 時間をよりよく統治する能力に欠けた者は、結局は時間に復讐されることになるのです。「時間の奴隷」を克服できなかった人は、2学期以降も諦めず、常に心掛けて生活しましょう。「時間の支配者」になれたと思う人は、そのコツを周囲の人と共有してください。「他人に教える」ということで、自分の勉強にもなるのですから。このコロナ禍に、より強固な「時間の支配者」となり、「しなやかな“しつこさ”」を身につけて欲しいと思っています。
本校の校訓は「正直・親切・勤勉」です。校訓は、成功への一番の、そして唯一の近道な合言葉です。そして、建学の精神「独立自営」は、市左衛門先生の正義に根ざした、社会を変革しようとする自立した人財を育む、もう一つの合言葉でもあります。
森村での学びも、人生の学びも「自学自習の習慣」を身につけてこそ、自らの成長があるものと確信しています。リモート学習を通して得た「自学自習の習慣」は、コロナと共存する世界で大いに役立つことでしょう。
コロナ禍において、宇宙飛行士 若田光一氏が語った「人が成長するのは試行錯誤を繰り返しているとき」という言葉は、とても印象深く、私は何度も皆さんに伝えてきました。
私たち教職員は、多種多彩な試行錯誤の連続です。皆さんも試行錯誤の連続でしょう。大変なことですが、この試練はまだまだ続きそうです。
NHK総合TV「あさイチ」(8/28(金)08:15〜)に、歌手の森山直太朗さんが出演していました。26歳でデビューし、今年で歌手生活18年目だそうです。その番組の中で紹介され、森山氏が熱唱した「最悪の春」という歌についてお話ししたいと思います。
それは、私たちが経験した今年の春を歌ったものです。以下は、その曲の最後の方の歌詞です。
『どこからどう見ても どこをどう切っても これはきっと最悪な春最悪なこの春をずっと僕は 僕らは忘れないだろう
最悪な な な なのになぜお腹ばかり減るんだろう最悪な な な春のせいさ 虞美人草(ぐびじんそう)が揺れている
最悪な な な な なんてまたすぐに上から塗り替えられちゃう
最悪な な な春がほら歩道橋から見つめている 虞美人草が揺れている』
確かに最悪の春でした。でも、歌詞の内容はnegative(否定的)なものをpositive(肯定的)なものに捉えています。日ごろの会話の中で、「最低~!」とか「最悪~!」を口癖のように使っていた時期がありませんか?(いまだに、口癖の人もいるかもしれません。)「最悪」と言えるのは、まだ「伸びしろ」があるからと思えます。そして、「すぐ塗り替えられる」のかもしれません。歌詞の中に「虞美人草(ぐびじんそう)」が出てきます。ヒナゲシの花です。花言葉は「いたわり」「思いやり」と伝えられています。他にも「休息」や「平穏」という花言葉も存在します。これは、けし類の茎の切り口から出る白い乳液に鎮静や催眠効果があるため付けられたからだそうです。虞美人草が揺れながら、「いたわりや思いやりが大切だ」と問いかけているようです。
森山直太朗さんは、「夏の終わり」という曲も歌っていますので、紹介します。
今日から2学期。体調を第一に考え、時間を大切にし、試行錯誤を繰り返しながら生活してくれることを願います。
森村学園中等部・高等部 校長 江川昭夫